さて。
鳥海山レポ続き。
御浜小屋で昼食後、雨が降ってきてしまったmomo隊。
このまま本日泊まる山頂直下の御室小屋へと向かいます。
さて。
無事に付けるのでしょうか...。
御浜からの道は、いったん石畳を下って新山のある峰へと進んでいきます。
鳥海山は、西鳥海エリアと東鳥海エリアがあり、新山のあるのは東鳥海エリア。
みごとなまでの天気でなにも見えません。
御田ヶ原に到着。
ここからまた登りが続きます。
ホソイワベンケイでしょうか。
赤く色づいています。
一面お花が咲いています。
きっとあおぞらだったら感動する景色が味わえるはず!!残念です。
この白いお花はシラネニンジンというそうです。
なんか、パセリみたいなかたち。
パセリみたいだ...。
パセリは天婦羅もいなぁ。
天婦羅にしたらうまそうだなぁ....とか、意味不明なことを考えながら歩いていきます。
今日のお天気は一定のリズムがあります。
雨が降り、止んだかと思えば冷たい風が吹き、その後また雨が降る。
その繰り返し。
七五三掛(しめかけ)に到着。
ガスが一瞬晴れると切れ落ちた岩稜帯が見え、そこにはシラネニンジンと固有種チョウカイアザミが咲いていました。
ここからの道は足場のもろいガレ場が続き、落石に注意しながら進みます。
そして、外輪山のルートと御室小屋に直接行くルートの分岐点にさしかかります。
momo隊は、御室小屋に直接行くルートを選びました。
ここは鉄はしごなどがあるルートで足場ももろく急下りが続き、登り返すというルート。
雨で濡れているので慎重に進みます。
こんな天気だから登山者はかなり少ないですが、すれ違いには慎重に。
下り終わると、今回唯一の雪渓を渡ります。
鳥海山は一年中雪渓が残っているほどの豪雪地帯。
しかし、今回はここだけ。
今年は暑くて溶けちゃったんだね。
ここからはまた登り。
相変わらず、雨は、降ったり止んだりを繰り返します。
だんだん、疲労もピークに達していきます。
もちろん、この方。↓
見えないガスの中をひたすら御室小屋を探しながらの登り。
突然paraさんが...。
「あった!!
あれは人工物じゃない? あれ、小屋じゃない?」
。。。
「あれは、岩だと思うよ」
「え〜〜〜〜〜。」
お主、疲れているな。
また。
「あったーーー!!
あれこそ、人工物だ!!」
。。。
「岩でしたぁ〜。 」
paraさん。
とうとう幻想を見はじめたか。
ガックシ。↓
そんなやりとりが何回かあり。
疲労と早くこの雨とおさらばしたい気持ちとが空回りしながら、
ほんとうの人工物が見えた時の安堵感ときたら。(笑
相当なものでした。
うおぉ〜〜〜〜〜〜。
着いたぞーー!!
PM3:00
御室小屋に到着。
この小屋は、大物忌神社と一緒に軒を連ねています。
受付を済ませ、部屋に案内される前に濡れたレインコートを脱ぎます。
しかし。
ここは神社。修行の場。
いわゆる通常の山小屋とは違います。
乾燥室などありません。
外にトタン屋根のある場所がありそこでレインコート、濡れたものを脱ぎ、部屋に入ります。
実はこの日。
こんなお天気のため、ほんとは140人予約が入っていたところ10人しか宿泊者は居らず。
広々と使えてある意味、ラッキー。
毛布も使いたい放題。
まぁ、こんな雨に登ってくる登山者は....。
マニアックといいますか、なんといいますか...。自分も含めてね。
荷物の整理をしていると、またparaさんがアタフタしています。
見ると、paraさんのザックの中がまた水浸し。
今日はザックカバーはちゃんとかかっているし...。
調べてみると......。
ハイドレーションに穴が空いていてそこから水が溢れているではないかっ。
今回、paraさんはどうやら水に縁があるようです。
小屋のトイレはバイオトイレ。新築したようです。
紙あり。でも。。。ちとニオイがねぇ。
着替える場所もないのでトイレで着替えましたが...。
これも修行です。
いろいろ片付けた後は、食堂でまったり。
挽きたてコーヒーとparaさん大好きなコーラーを購入し、お菓子を食べながら反省会。
明日こそは雨が止んでくれることを望むのですが。
大物忌神はmomo隊を受け入れてくれるのでしょうか。
PM5:40
夕食がはじまります。
通常の山小屋のごはんと比べると質素。
鯖の味噌煮。お漬物 ごはん お味噌汁。
これだけでも十分です。
ただ、水やお茶などの飲み物は食事には出ません。水は貴重なようです。持参することをお勧めします。鳥海山に宿泊の際は、飲料を通常より多めに。もしくは売店で買うことになります。
(今まで衝撃の小屋ごはんNO.1は蛭ヶ岳(丹沢)だな。あの漬物バイキングは衝撃)
食事前に、ちょっと毒舌の。でも心の優しそうな小屋番さんからいろいろお話しを聞き...
その小屋番さんによると残念ながら明日はくもりとの予報らしいです。
食事が終わると後は、寝床に戻ってゴロゴロするだけ。
自炊の人もいて、部屋で夕飯をいただいてる人もいたし、もう早々寝てる人もいました。
ガスバーナーは部屋では使用できません。
外のトタン屋根の下で作って部屋で食べることになります。
momoとparaさんは、小屋でまったりする時は電子書籍で本を読みます。
今、momoがハマっている小説家は、中村文則。まだ若い作家さんだけれど芥川賞も取り、すばらしい才能の持ち主。今回は”掏摸(スリ)”という小説。すばらしい表現力で本の世界に引きずり込みます。人間の心情を物の見事に描いています。
文字の表現力はすごい...。
こんな真似はできないなぁ。
そして。
またいつの間にかぐっすり。
paraさんは相変わらず、デリケートな方なのでなかなかぐっすり寝付けなかったそうです。momoの寝息にいつも、舌打ちするそうです。 チッ。
(そんな事、知るはずもなく寝てるmomo)
朝方だっただろうか。
光が目に入り、目が覚めました。
眠い目を擦って窓を見ると、ピカッ。ピカッ。と時折眩しく光ます。
滝のように降っている雨音も聞こえだしました。
”雨かよぉ〜〜〜〜〜”
落胆する心の叫びとともに、
どーーーーん。
カミナリが落ちる音。
”カミナリもかよぉ〜〜〜〜”
その音がなると地響きがしてその振動が身体に伝わります。
最悪な15日の朝を迎えました。
これは、最高峰 新山の登頂も怪しくなってきたぞ。
いやいや、もしかすると下山も危ういぞ。
荒ぶる神 大物忌神が拒否しているのか、暴れています。
カミナリが鳴りはじめて1時間後。
朝食の時間がはじまります。
AM5:40
小屋番さんより、カミナリ雲は抜けていく模様なのでみなさんの出発する6時30分頃には問題ないと思います...。
その言葉に安心して、朝食をいただく事に。
生卵もついてノリもついて、夕飯より量が多くてみなさんにも好評のようでしたね〜。
ご飯を食べ終わるころには、先ほどのカミナリは通りすぎたようで。
神社の方からは、神主さんが祈祷をあげていました。
momoとparaさんも大物忌神にお祈りをし、新山への登頂をお願いします。
が!!!!!!!
部屋に戻り、荷物の準備をし、登山者さんが下山を開始しようとしたその時。
ゴロゴロゴロゴロ.........。
またカミナリが鳴りだしました..。
まじかっ。
しかし。
このカミナリの中を、登山者何人かは下山していきます。
無事をお祈りしながら、momo隊は部屋でゆっくり様子を見る事にしたのです。
さて。
新山...。
いけるのでしょうか。
つづく。
さて。
今日はゴロゴロとダラけよっと☆